ひどいやつがいるもんだ
ひどいやつだ
心にもないことを
平気で吐きかける
傷口に塩を塗り込め
広げえぐり
さらに突き刺す
ひどいやつだ
振られるとわかっているから
好かれないとわかっているから
いつも以上の
邪険を浴びせかけ
ほら見たことかと
安心する
ひどいやつだ
一人ぼっちになるのが
怖いくせに
俺は孤独が好きだと
わざと嘘ぶく
部屋の片隅で
膝小僧抱いて
虚ろな瞳で
空みているくせに
まだ見栄をはる
多分知らないのだ
いや忘れてしまったのだろう
生きることを
共に生きるって術を
何ともはや
なさけない
屍の俺