文学と占いは相通じるものがある

小説家になることを諦めた男のつぶやきです。

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ヒーローの作り方を読んで

リサ・マリー・ライス著
ヒーローの作り方を読んでの感想。
勿論小説です。
決して小説読本ではありません。

リサ・マリー・ライス
知る人ぞ知る、官能ラブロマンス、サスペンス
作家。
熱狂的なファンに支えられる作家さん。
御存じと書いたが、私は知りませんでしたが。

読むに至る推移をお話しするのは、ノロケ話にな
りますからやめておきますが、要は女子から勧め
られたと。

まあ、騙されたと思って読んで見て・・そう薦め
られれば、しかも若くて可愛い子に。
そりゃ並みの男なら読みますよ。読めばその子に
感想を伝える名目で、もう一度会えるるでしょ。

え、、コスイ、邪道だ、本に失礼ですって。
何を仰いますか、世の中半分は女、半分は男。
神様は出会いという奇跡の甘味を人間に与えるために
わざわざ作ってくれたアイテム(愛の道具)
使わないのは神様に対する冒涜というものです

で・・
話はそれましたが、騙されたと思って読んで見て、
と言われ、ほんの少しの邪心を抱きつつも読んだ
のですが、あはは、言う通り、騙されました。

彼女が言う面白いと、私が思う面白い、どうやら
住み分けが違うようで、彼女が言う面白いの定義を
考えつつ、読み進めていったわけですが・・・
これが面白いんです。

本じゃありませんよ。彼女が薦めた面白いの部分を
考察するのが面白いと・・(笑)
勿論、本そのものも角度を変えれば面白いですしね。
それに私この本、一度も途中で読むのをやめたくなんか
なりませんでしたか、ですから確実に(面白い)のは
間違いありません。

この官能小説。
敢えて官能小説と書かせてもらいますが、官能部分が
微に入り細に入り、描写されています。
(もっとも最近のアメリカの女流官能小説家は皆
こんな描写は入っていますが)
その昔私がまだ、初心だったころ、隠れて読んでいた
大人向けの文学というか、エロ雑誌・・
あれに負けず劣らずの性描写、、否、愛描写ですか。

小説の中からこの描写部分を抜き取ったら、ページ数が
相当減るんじゃないかと、そう思えるほどの分量。

彼女この本私に推薦するなんて、、ひょっとして、
フムフム、なんてね、妄想爆発・・・

頭が良くてすこぶる付きの美人が、仕事一途の警部補に
仕事を見せて欲しいとの依頼から始まるこのお話
お約束通り、はーい、二人はお互いに一目ぼれ。
これなくしてはお話は進みません。

美人の彼女はおっちょこちょい、つまらぬミスで警部補の
服を汚します。
関西人なら吉本と言えばすぐわかると思いますが、あの
吉本の(お約束パターン)の笑いを随所でちりばめて
います。

ここにあの名作、君の名はの、中々二人の想いが合致
しないもどかしさをちりばめての、これまたお約束事。

男女の出会いを最初から面白おかしく描き、やがてめ
くるめく快感、そして最後にこれまたヒーロー物の
お約束、ピンチ襲来。

しまった、死んじゃったか、と思わせての、お約束の
ハッピーエンド。
こりゃ面白いわな、確かに。

極悪人が出てくるわけでない、ストーリはほんわか
この物語。

おいおいサスペンス部分はどうしたんだと、突っ込
んではいけません。
サスペンスは恋のお話を盛り上げるための刺身のツマ。
どうでもいいんです。

主題はメルヘンチックな恋のお話とめくるめく官能
描写なんです。

この
作家さんの希望的セックス書いてるんでしょうね
多分(笑)

さすがに作者さん、これはサスペンス部分が弱すぎると
思ったんでしょうかね、ちゃんと最後にオチをぶっこ
んでいます。
思わず、嘘だろ!と突っ込みたくなるオチを。

このオチの部分を読んで、さあ皆さん、口をあんぐ
り開けて叫んでください

「おい、おい、やりすぎだろうが」

と。