文学と占いは相通じるものがある

小説家になることを諦めた男のつぶやきです。

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塩の街 読みました

塩の街

有川浩のデビュー作。
やっと読み終えました。

私嫉妬心が強すぎるのか大賞とった作家さんの本
殆ど読みません

同じ書き手としてやはり本能レベルで悔しいんでしょうね。

 

ケツノ穴の小さな人間なんです。

時が経ち、嫉妬心が治まると、やっと読めるようになるんです

 有川浩さんの作品もやっと読む気になったのですが

 

この作品は電撃ゲーム大賞受賞作品です。
なんだライトノベルかと思っちゃいけません

 

ライトノベル作家としてのデビューですが作品は中々どうして
純文学作品として出してもなんら遜色のない作品です。

本人曰く、大人のライトノベル作品があってもいいじゃないかと
そんな感覚で描いている作品ですから、そりゃレベル高いですよ

元々読書層を大人においてるんですから。

 

で、、この本

ある日塩の結晶がどこからか飛来し、人が塩になってしまう
そんな作品なんですが、実はこの作品
べたべたの恋愛小説なんです

泣かないことで有名な私が不覚にもこの本を読んで何度
うるうるしたことか・・・

 

人が塩になるのどうのこうのなど、実は何の関係もないのです
ただ背景を究極の状態に置きたかっただけ、作者の意図は
究極の恋愛論。

 

べたべたの恋愛論が、小説の底辺に、BGMのように流れ
読者を縛り付け、物語から離しません
そして突きつけてきます
甘っちょろい正義論 恋愛論を、直接的でなく粉雪のように
ふんわりと、それでいて気が付けば強烈なメッセージとして

 

鼻につき、嫌味に思え、とても読めるものじゃありません。
同じ話を並みの作家が書けば

それがこの有川浩の手にかかると、まるで魔法の粉を振りかけたように
心にずしん、ずしん、と、強烈に、鋼のように何度も何度も
揺り戻し、突き刺さり、心に響くんです。

 

とにかく騙されたと思って読んで見て下さい
心洗われるはずです

特に最近心が薄汚れてきたと自覚症状ある大人には

特効薬にもなるはずです

純真な心って、なんだったかと

 

超、超、度超おすすめの作品です