fuuraの小部屋

小説や本について寡黙に妄想。小説家になろうのサイトで人気を得る研究。小説家になるにはどうしたらいいかを研究。でも結局は、まずは小説と詩を書こう 。

小説 浮気騒動顛末記 5

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優子さんと別れるまではもう、絶対会わんと啖呵を
切ってきってわかれた・・・その翌日

帰宅中に、津川から電話が入った。

無視する事も考えたが、ま、、電話ぐらいならと
話を聞くと

昨日の晩、娘が帰らなかったという。
外泊など初めてだ・・どこに行ったのだろう・・

知るわけないだろ。
お前の娘だろうが・・

そりゃ、お前の娘とは、妙に気が合う。
自分の娘より話易いのも事実だ。
気が合うんだろうな。
だからといって、外泊の場所までしるわけなかろ
う。

大体何で家に帰ったんだ。優子さんと別れ話がきっ
ちり決まるまで、帰るなと言ったはずなのに。
そう、問いただすと、私と飲んだ後津川の嫁、多江
さんからメールが来て、しばらく実家に戻るという
のだ。

きっちり実家に帰られてるじゃないか。

だから家に帰ったんだ。そうしたら娘がいない。
どうしたらいいんだと。

20過ぎの娘だ。
さすがに即警察もまずいだろう。

多江さんには聞いたのかと尋ねたら、聞いてない
という。
バカ野郎、多江さんなら知ってるだろう、娘さんの
行き先ぐらい。
浮気の件もあるから、怖くて嫁には電話出来ない
と弱音を吐いてくる。

電話が出来ないから、警察通報も出来ないという
のだが、20過ぎの娘が、一日無断外泊したくら
いで警察が動くとも思われん。

しかも、よくよく問い詰めれば、無断外泊では無
いらしい。
友人の家に泊まると、書き置きが残っていたとい
う。
それじゃあ、無断でもなんでもなかろ。ただの外
泊じゃないか。

もう、よしとくれ、そんなつまらん事で、俺にい
ちいち電話なんかしてくるな。

しかし、嫁は実家。
娘は外泊、自分は離婚の危機
じっとしておられず電話したという。

とにかく優子さんとの別れ話に専念しろ、それが
うまくいったら多江さんに土下座して、許しを乞え、
話はそれからだ・・

少し邪険に電話を切り過ぎたかもしれないが、な
んで、私がこんなトラブルに巻き込まれなきゃな
らないんだ。
関係ないだろうが。
私は、、本当に忙しいんだ、仕事が。

帰宅すると、私の顔を見るなり、娘が昨日から、
友人が我が家に泊まってまだ家にいるから、あ
んたは、自分の部屋で、じっとしといて・・と
いう。

うろうろされると、迷惑だとまで、ぬかす。
私の家だ。(嫁の前では俺達の家だというが)

どこを歩こうが、ほっといてくれ。
本当に、いらつく言い方をする娘だ。
親の教育が悪すぎる。
俺が親だが・・。

なんでやねん。
なんで私が娘の友人に気兼ねせにゃいかんのだ。
大体、向こうから出向いてくるもんじゃろが・・
昨日はお邪魔しました・・なんて、まさか三つ指
つけとまでは言わんが・・

それにしても、珍しい。
娘が友人の家に泊まる事は、よくあるが、連れて
来たのは、確か今日が初めてじゃないか。

まあ・・そんなことはいい。むしろ丁度いい。
誰とも話をしたくない心境だ。
娘の希望通り、こっそり部屋に入り込むと、ぴた
りと扉を閉めパソコンを起動させた。

会社で仕残した仕事を、とりあえずはしないと。
メールの確認も必要だし、、とにかく忙しい。

キーボードを叩きながら、津川の事が気にかかる。

多江さんが実家に帰ったという事は、どういう事な
んだ。その真意は。
娘さんの外泊は、なにか、関係あるのか・・
あの、娘が、外泊するとは・・とはいえ我が家の
娘も、外泊はしょっちゅうしている。
別に気にするもなかろう。

娘の外泊には苦い思い出がある。
大学のコンパとやらで、初めての外泊を求めてき
た。
まだ19の時だ。
未成年の分際で外泊とは何事ぞ・・あかん、あかん
絶対あかん、死んでもあかん・・などと、娘にすれ
ば理不尽なことだったと思う。

とにかく強引に反対した。
娘はその場は黙って引き下がった。
素直過ぎた。嫌な予感はした。

反撃は20歳をすぎてからきた。
友人の家に泊まると、結論だけを言ってきた。
二十歳過ぎたらいいんでしょ・・自由にして・・
そう「あんた←私の事」が言ったでしょ・・・

一言もない。さすが我が娘、あっぱれじゃ。
この私を、やりこめるとは・・・・

それにしても、二十歳まで待つ執念が怖い。
お前は、蛇年生まれか・・まったくもって。

それ以来、外泊は、自由となった。何にも言えん。
どこの家も、娘には、男親は弱い。

キーボードの滑りも滑らかになったころ、娘が部屋
のドアを叩く。
いつもは、勝手に開けるのに、こうおしとやかに叩
く時は要注意だ。
何か魂胆がかならずある。

友人を家まで、送ってやってほしいという。
やっぱ、思った通り、こんな事だ。

面倒くさい気もしたが、娘の友人を見てみたい気も
する。まだ19時すぎとはいえ、外は真っ暗だ。
女子の一人歩きは確かに危ない。
聞けば、家も近所だ。車ならひとっ走りだ。

津川の家の近所だ。
帰りに津川を訪ねてみるのも友情か。

そんな思いを、一瞬頭にかけめぐらし、返事は快諾。
「いいよ」
この快諾が家庭平和に役立つのだ。

車の中で、娘の友人を待っていると女の子が、一人
きりで現れた。
娘が一緒に来ない事は、おおよそ想像はついた。

いっしょに来れば、帰りは車中、娘と二人きりだ。
空気が重くなる。私がそう思うのだから、娘はその
100倍は思っているはずだ。

この辺のことを読んでの快諾。
いやらしい親だ。

とりあえず、娘の友人とはいえ、若い娘と車中二人
きりは悪くない環境だ。
望んでも、なかなか訪れてこないチャンスだ。

状況など関係ない。とにかく若い娘と二人きり・・・
この男のどうしようもない(さが)には我がごとでは
あるが・・情けない。しかし、心は躍る。
こればかりは、いかんともしがたい・・。

現れた娘を見て驚いた。
津川の娘だ。

「加奈ちゃん!!なんで」
「こんちわ、おっちゃん」

なんてこった。外泊先が、俺ん家なんて・・・

     続く

 

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