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fuuraの小部屋

小説や本について寡黙に妄想。小説家になろうのサイトで人気を得る研究。小説家になるにはどうしたらいいかを研究。でも結局は、まずは小説と詩を書こう 。

小説 浮気騒動顛末記 4

小説

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隠し口座の事などとうの昔にばれてる事や、私
を浮気のアリバイ工作に使ってる事など・・す
べて見破られている可能性があると教えても今
一ピンと来ていないようだ。

「じゃあ・・しばらくは、あまり会えないな、
 優子とは・・」

「どあほ」
「なにが」

「別れろ」
「誰と」

「優子さんと」

「なんでだ」
「ばれてるからだ。このままだとお前、離婚さ
 れるぞ」

「上等じゃないか。やってみろと言いたいね」

「本当に、お前はあほだ」
「いい加減せんと俺でも怒るぞ。あほアホ言い
 やがって」

「怒るだけの甲斐性あるなら、冷静に考えてみ
 ろ。お前養子だろが。離婚して追い出されれ
 るのはお前なんだぞ」

「追い出される・・て・・」

「家だけじゃない。会社からもお前追い出され
 るぞ。大体お前自分の会社だというのに、
 いてもいなくてもいいお飾り社長だろうが・
 ・実際の話」

痛いところを突いてしまった。津川の表情が曇
った。
言ってはいけない。禁句だ。この話は。

社長とは名ばかり。実際の業務は奥さん一族が
仕切ってる事は、私でもしってる。
もっといえば、業務に携わさせてもらえてない
・・と言った方が正解かもしれない。

社長でありながら、完全に部外者なのだ。

いくら、適性がないからと言って、冠だけ与え
て飾っておけば、お人形だって造反するさ。

嫁一族の扱いにも問題がある。
女遊びぐらいして当然だ。いや・・女遊びでも
していなけりゃ、耐えられないのかも・・。

不憫だ。
社長の癖に、一介のサラリーマンでしかない私
に不憫がられている、この友が、よけい不憫だ。

「追い出されるのか」

「ああ・・お前の出方次第ではな」
「おれは、どんな出方も・・なにも・・考えて
 ないぞ」

「とにかく優子さんとは、きっちりわかれなあか
 ん。手切れ金渡して綺麗に清算するんだ」

「それは出来ん」
「できなきゃ、離婚だ」

「それも、あかん」
「子供みたいなこと言うな・・大体お前、これ
 で何回目だ。浮気ばれたの」

「まだ・・2回目だ」
「もう・・2回というんだ。バカ」
「しかし・・前の1回は・・・」
「いいから!!もう黙れ」

私は津川の言葉を遮った。

「この前、浮気ばれた時、お前死にそうになっ
 たろ」
「・・・」

「服脱いでみろ。脇腹についたその、傷跡見て
 ゆっくり考えてみろ。奥さん今度どう出るか
 わかるだろ、お前にも」

「警察をボディーガードに雇うとか」

「冗談言ってる場合か」
「本気なんかな・・あいつ」

「超・・ド・・本気だ」
「やべーー」

「何を今更・・」

「おい・・どうしよう・・やばいぞ」

「言ったろ、まず優子さんと、きっちり別れ話し
 ろ。そして別れた証拠もって奥さんの前で土
 下座してあやまるんだな」

「それで許してくれるかな・・あいつ」
「無理かもな」

昨日の奥さんの踏ん切りの付いた表情を思い出
すと、この程度の事で許してもらえるとは、正
直思えない。

「どうせ無理なら別れる必要ないじゃん」
「あの・・なあ・・」

呆れて、開いた口がふさがらない。

この男は、ぽこちんボケしている。女と抱き合
ってばかりいたから、脳みそが沸いてしまった
んだ。

底抜けの馬鹿だと思っていたが、まだまだ底が
あったのだ。

「とにかく私は、もう知らん。いいか、この先
 嫁さんに会う前に、必ず優子さんと別れておけ
 別れる前に嫁さんと会ったら、殺されると思
 え。いいな、私に言えるのはこれだけだ。

 この先、しばらく、私は、お前とも、お前の
 嫁さんとも、絶対会わん。死んでも会わん。
 何があっても金輪際会わん。会うのはお前が
 優子さんと別れてからだ。

 後は、お前ら夫婦の問題だ。
 いいな、わかったな。
 絶対別れるんだぞ。優子さんとは」

しばらくは、ニュース欄から目が離せんな・・・。

             つづく

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