読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

fuuraの小部屋

小説や本について寡黙に妄想。小説家になろうのサイトで人気を得る研究。小説家になるにはどうしたらいいかを研究。でも結局は、まずは小説と詩を書こう 。

ぼやけた女にくすぐられた男の瞳に愛が宿る訳-6

小説

f:id:fuura0925:20151101141938j:plain

 

「あのね。いいこと教えてあげましょうか」

「いいこと?」

「そう。素敵に縁起のいいことよ」

「ビーナスの話かい」

「残念。悪魔の話」

「宇宙の次は悪魔かい」

「ふふ・・あたしに関あり会う男は、みんな不幸に
 なるのよ」

「で・・?」

「だからあたしは悪魔の女」

「不幸は、、幸せの前兆ともいうよ」

「ずいぶん、お気楽な事」

「不幸なんて、気の持ちようで、幸せに思えるさ」

「こんどは強気」

「そうじゃないさ。今が、もう不幸だから、これ
 以上落ちないって事さ」

「あら、あなた、今、不幸なの」

 

沙希の瞳が怪しく光った。
この瞳のせいだ。

私が今、たとえ酒の力を借りたとはいえ、こうし
て沙希といるのは、この吸い寄せる瞳のせいに違
いない。

身体ごと沙希の方に向き直ると、そのまま沙希を
抱きすくめた。

二の腕と同じ、冷たいままの沙希の身体。
沙希は黙ったまま、抱かれている。

     続く

←戻る   進む→