夢の屑
夢を喰らって生きてきた
バリバリ、ガリガリ
夢を見ては喰らってきた
いつしか体は夢でパンパンに膨れてきた
気づかなかったのだ
喰らった夢は蓄積されるなんて
地に足がつかず
時々浮いたりもしだした
夢を喰らうのはもうやめようと
そう思うのだが
体は言うことを聞いてくれない
夢の破片がちらりと表れるだけで
ながい舌でペロリと夢をくらう
あぁあ
とうとう浮いちまった
どんどん、どんどん体は浮き上がっていく
私の夢だけに軽いや、と苦笑してたら
いつのまにか宇宙の中まで上がってしまった
そうか
回りを見ると、あちこちで手を振ってる
男女がいる
みんな浮き上がってきたんだ
夢を喰らいすぎて
なぁんだそうだったのか
星屑って
夢を喰らいすぎた人達の
溜まり場だったんだ
つまんない
爪先で夢の先端を千切ってみた
風船が萎むようにくるくる回ると
あちこちの夢の屑さん達に
ゴツンゴツンと当たる
するとどうだろう
全ての星屑達がゴツンゴツンと当たりだし
それはもう、滑稽な
で
全てはぜて無くなったそうな
夢の屑は全て無くなったそうな