私が 私に
目に手をやると濡れていた
涙かと思ったが涙のでる理由が無い
ごしごしこすってその手を見てみると
真っ赤だ
血
血が目からしたたり落ちていたんだ
なら腑に落ちる
これは腐った私の蜜だからだ
蜜の血
お前は美味しいと言っていつもなめていた
舐めて嘗めて舐めきっていた
この私を
だから刺したんだ
ブスブス、ブスブス
何度も何度も 何度も何度も
で、喰らってやった
お前のまるごとを
そうしたらわかったことがある
喰らっていたのが私の心だったことを
目から血が
腑に落ちるはずだ
私から逃げようとするお前なんだから
逃がしてたまるか
逃がしてしまったら私は空っぽになってしまう
空っぽになったら
どうなるんだろ、
手に着いたお前だか私だかわからぬ
赤い色に聞いてみたら
手がぬうと口開けて私を飲み込んだ
あはは
飲み込まれちまった
私が、私に