文学と占いは相通じるものがある

小説家になることを諦めた男のつぶやきです。

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妖精

ある日の事

大きなあくびをした

開けた口に何かが飛び込んできた

 

手でつかんで拾い出してみたら

小さな妖精だった

 

しめた

チャンスだ

 

もう一度口に放り込み

飲み込んじゃった

 

それからだ

腹黒

腹黒と

腹の底から声が聞こえるようになったのは

 

うるさくってありゃしない

送別会

また、送別会だ

今度は本気で寂しい

 

なんで辞めるんだと聞いても

頃合いだからと笑って俯くだけ

寂しさと悔しが体中を駆け巡るが

だから、どうだと、それ以上何もできない

 

逢うは別れの始まり

よく言ったもんだ

幾人と別れてきただろうか

 

いっそ逢わずじまいの方が

余程いいと唇噛んで空を見りゃ

赤い夕焼けが笑ってる

 

弱虫だよな

おいらは・・・